大暑に対処
大暑
道理で暑いなどと言うことはさて置いて、
連日35℃オーバー、しかも全国各地がそうだから逃げる場もない訳だ。
そうした時、街の緑陰の有無は実に大きいことを実感する。
まだ9時過ぎだというのに舗装はもう焼けまくり、建物の熱の跳ね返りで
ゆっくりと歩を進めても汗が滲み噴き出してくる。
袋川の桜堤防は恰好の緑陰だ。
この部分だけスーッと空気が変わる。
しばらく歩いたがここを抜けるのが億劫になってしまう。
鳥取市内にこうした緑陰は極端に少なくなった。
かって緑化都市を銘打った街とは思えない状況になった。
電線地中化する度に街路樹が減り、灼熱都市へとあえて変貌を遂げている。
環境問題どうしの結合連携がどうしてこうも図ることが出来ないのか?
省エネ、緑化、都市熱は全て関連があるのだ。
ひとつだけ評価したいことがある。
漸次ではあるが公園広場や校庭の鳥取方式による芝生化が行われている。
芝生化は子どもたちの怪我を減らして思いっきり走ったり転んだり出来る。
と同時に輻射熱を和らげる大きな効果がある。ただこれだけでは効果が薄く、
周辺に森が有れば効果は何増倍になって還ってくるのだが。
大暑だからというわけではないが、早朝から日中の高温が予想された。
砂丘に少しばかり靄がかかって風も弱くて吹き払う力がない、あーあ今日もか。
おまけにうっとしい二人の若者にまた遭ってしまった。
例のポイントである。
そのうち一人が立ちタバコをしていた。
“吸い殻をすてんなよ”と言いかけたが、じろっとその若者を見やって通り過ぎた。
50メートルほど進むと道のド真ん中にすがらが落ちていた。
振り返って“君たち タバコの吸い殻を棄てるなよ”と大声
“ハオーイ”と返事があった。返事があるだけマシか。
全国各地で熱中症の犠牲者が報じられる。
自分は大丈夫と思うが、今日は日中行進は止めた。
夕方17時を回っても充分に暑いがゆっくりと歩を進める。
それでもじわじわと汗が滲み、少しクイックするとたちまち噴き出してくる。
緑陰の樗谿探勝路、ここに入った途端それまでニイニイとアブラゼミの世界に
突如カナカナが賑わしく参加する。
この道はさすがにサーッと暑さが退くようだが、
しばらくするとこれにも慣れてやっぱり汗が滲む。
ここを往復の還り、なにやら虫が胸にぶつかったので瞬間的に思わず手で払った。
すると草むらに落ちた虫はどうやら透明な羽根の蝉だ。
手で拾い上げる。これはカナカナかな。
ちょうどゴミ拾いように途中で取得したビニール袋に捕獲した。
しばらく行くと近づく僕に驚いてか又草むらから虫が二、三飛び立った。
それもごく低空でそれ程すばしこくなくである。
そのうちの一匹が又胸にくっついた。すぐ捕まえようとしたが
又草むらに逃げた。すぐ追いかけたが逃げられた。
それにしても不思議だな-、羽化した直後か寿命を全うしようとしている刹那なのか。
こんな低空でしかもこれほど捕まりやすいところのカナカナなんてお目にかかったことがない。
子どものころ、ニイニイやアブラゼミは簡単に捕れたが、
羽根の透明なツクツクボウシ、ミンミン、ヒグラシなど警戒心も強く
概ね高い所にいるので簡単に捕れなかった。
だから羽根の透明な蝉に憧れを抱いていた。
こんなに簡単にカナカナを捕まえたのは生まれて初めての事だ。
長生きしていると色んなことがあるものだ。
帰宅したら蝉をマクロで撮って標本にでもしようか。
ところが帰宅してビニール袋の中をのぞいたら蛻の殻だった。
残念!
ということは羽化した直後の蝉は持ち歩いているうちに
すっかり成虫になったのかも知れない。
それにしても今時カナカナ、しかも多鯰ヶ池探勝路と覚寺道
だけどうして啼きまくるんだ。
by tomiot3 | 2010-07-23 21:00 | 自然・環境・緑・災害 | Trackback | Comments(0)