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グリーンスリーブスのふるさと

グリーンスリーブスのふるさと
~イギリス・スコットランドの器楽曲を探して~

ヴァイオリン;赤津眞言
ヴィオラ ダ ガンバ / バロックチェロ;武澤秀平
チェンバロ;岡田龍之介

11月11日(木) 18:30開演 わらべ館イベントホール

チケット発売を前にして赤津眞言氏のメッセージが届いた。
割愛無しで掲載する。
ドーバー海峡を渡ったバロックの変遷と発展に
すこぶるの興味をそそられるが、我が国で愛唱されるスコットランド、アイルランド、
イングランドの民謡の数々、グリーンスリーブスは中でもトップではないだろうか。
従ってコンサートタイトルの意味合いも向うが遙か彼方の奥の深いものなのである。

グリーンスリーブス / Green Sleeves とは直訳すると『緑の袖』の事。16世紀初期、この曲誕生の詳細は分かっていないのですが、エリザベス朝(エリザベス1世の治世1558 - 1603、日本では安土桃山から江戸初期)のイングランドとスコットランドの国境近辺が発祥の地とされています。この歌にまつわる伝説で、ヘンリー8世 (1491~1547治世)が後に妃となるアン•ブーリンの為に作った、と言うもの。もっとも、この話は曲が記録された年(1580)より約半世紀前であり,詩も後期のスタイルである事から創作とされていますが、この結婚は時のローマ法王に拒否され,それが元で『首長令(国王至上法)』を発布、ローマ教会からの独立宣言を経て英国教会誕生きっかけと成ります。その後のエリザベス一世、チャールズ一世、二世の統治、ピューリタン、名誉両革命やフランス等、大陸各地との複雑な関係がイギリス、スコットランド社会に大きな影響を与えて行くのです。
 この大きな時代の流れの中、宮廷音楽や教会音楽、古代ケルト人達が持ち込んだ民族音楽がどの様に演奏され、関係し融合しあったのか、18世紀後期にヨーロッパ最大の公共演奏会の場となったロンドンに、各地から多くの著名な演奏家が彼の地を目指したのは、どんな魅力があったのでしょうか。今回は器楽曲に焦点を当て、16~18世紀初期に至るまでの、両国音楽の変遷に迫りたいと思います。
赤津眞言

by tomiot3 | 2010-09-14 21:00 | コンサート | Trackback | Comments(0)