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ドイツ音楽事情

今年はショパンとシューマンが生誕200年。
日本ではショパンばかりが目立つが、ドイツではどうだろうか。
そこでドイツ在住の知人にたずねてみた。

やはりドイツではシューマンが主流のようだ。
その便りを脚色なしで載せることにした。皆さんはどう受け止めるかな。

ショパンとシューマンのドイツ事情についてです。
シューマンがドイツ・ロマン派を代表する作曲家・文学者であることから、ここではシューマンの方が各地で取り上げられていると感じます。テレビでもドキュメンタリーがあったそうです(あったそうです、といのは私がテレビを観ないからです。。)。
ただ、ショパンが通常然程頻繁に演奏されない為、「今年はショパンイヤーやショパンコンクール等の影響からか、いつもより多く演奏されているな」という印象を受けておりました。

例えば、私の所属する音大では6月初めに「シューマンプロジェクト」という題で3日間朝から晩まで、複数のホールで同時に様々な彼の曲を上演するという企画がありましたが、ショパンプロジェクトはありませんでした。
そのプロジェクトでは、シューマンの歌曲、室内楽、ピアノソロ等、様々な編成(オーケストラはありませんでした)でとても興味深い催し物でした。私もその中の一つで、シューマンが2台のピアノ、ホルン、チェロ、のために作曲した曲を「8種連弾」用に違う作曲家が編曲したものを演奏しました。 演奏側もとても楽しかったです。

さらに興味深いことは、ショパンとシューマンに残念ながら隠れてしまっている、しかし大作曲家であるグスタフ・マーラーも記念すべき生誕150周年を迎えており、そのまた影になってしまっている歌曲大作曲家のフーゴー・ヴォルフも同じく生誕150周年であるということです。
ドイツでは、例えばベルリンフィルハーモニーが今年一年を通してマーラーのシンフォニーを全曲演奏をする予定を組んでいたり、夏にあったラインガウ・フェスティバルのある歌曲演奏会ではシューマンではなく、マーラーの歌曲が歌われたりもしました。
ヴォルフは残念ながらそこまで大々的に祭られていませんが、歌曲を愛している仲間の中では静かにお祝いをしています。

私も甘美なメロディーと華麗なショパンの曲を好んでおりますが、個人的に歌曲をこよなく愛しているのでシューマンの方によっています。
しかし、正直に申し上げまして、NHKBSで4時間に渡ってのドキュメンタリーがあったという事実はかなり画期的ではないかと思います。クラッシックにそこまで時間をかけてくれるようになったのか、と少々嬉しくも思いました。でも、次回はぜひシューマンを取り上げてほしいものですね。


実は僕はショパンも良いがシューマンの方が好きかも知れない。
シューマンは詩人だし、聴けば聴くほど深みを感じる。
この便りで余計にシューマンが聴きたくなった。
またマーラ-とヴォルフのこともハッと目が覚めた思いだ。
どうやら我が国はショパン偏重なのでもっと平等に扱って欲しいものだ。

by tomiot3 | 2010-11-02 20:51 | 音楽よもやま | Trackback | Comments(0)