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若冲はすごい

四回に亘って放送されたミラクルワールド若冲
なにもかにもが驚きと感動だった。
今日は最終回の水墨の世界。
単なる水墨ではない秘められた技巧と精神世界。
京都大火で焼け出され、豊中の寺に居候した襖絵はまさに集大成のようだった。
表は終生描き続けた鶏の色彩画、裏は蓮を描いた水墨画。
凛とした鶏は苦難を乗り越えて以降とする姿、
枯れて朽ちようとする蓮の葉と華の向こうには、
すっくと若い芽が起ち上がっている。
これは多分京都大火の災難を受けた人々への励ましのようでもあった。
現代に置き換えると、それは東日本大震災そのものではないか。

最晩年のクジラと象の屏風絵の大きなスケール、ユーモラスが
まだなお未来を見つめようとした若冲を象徴しているようであった。

不世出の若冲、二人と現れることがないであろうモーツァルトのようでもある。
何故若冲のような天才が現れたのだろうか。時代なのか、それとも・・・・。

by tomiot3 | 2011-04-28 22:16 | 文化・芸術 | Trackback | Comments(0)