梅雨明けは?
気象予報に観天望気がまだ力を発揮していた頃は
「雷が鳴ると梅雨が明ける」と言われたものだ。
今日は前線が日本海を通過し、激しいゴロゴロでは無かったが、
時々照明が瞬きをする。
激しく雨が降り雷が発生しているらしいぞ。
昔ラAMラジオ受信だった頃、例え雷と認識しなくても空電で
雑音がジャリジャリと入ったものだ。
雷により送電線や配電線へのサージ(雷による瞬時的な異常高電圧)が侵入することを
警戒したものだ。一種の職業ストレスなのかも知れない。
原発の再稼働や老朽火力の運転再開、出力低下などを見聞きすると
どうしても気になる。
簡単に言えば、電力の需給バランスが一瞬たりとも崩れてはいけない。
需要が供給を上回った場合は大変なことになる。
周波数や電圧の安定が保てなくなり、大停電を起こしかねない。
かってニューヨークの大停電というのがあった。恐ろしいことだ。
わが国でも小規模のものは有ったが、悪名高き電力会社の努力で
安定供給は保たれてきたとみて良いだろう。
通常5%の供給予備力が絶対に必要と言われていた。
雷撃で送電線がダウンするとたちまち電力系統は不安定になる。
大火力や原子力の故障だって起こる。
本当は水力はじめどんな発電でも事故は起こる。
そこでダム式水力は全能力を発揮しなければならなくなる訳だ。
ことに揚水式水力は発電容量が大きいので調整能力が高く頼りになる存在である。
将来は大容量電池の開発やスマートグリッドの高度化によって改善方向にはあるだろう。
こうした実態を踏まえて、発電と送電系統の経営切り離しだとか、
脱原発、再生エネルギーなどを語らねばならない。
しかし、世の多くの人々にはこの様な仕組みはなかなか理解できないだろう。
さらにしかしである。
脱原発はわが国の国是にしなければならないし、再生可能エネルギーは
総力で開発し無ければならないと思っている。
そして発電力に対して、需要側の根本的な改革が必要と思っている。
需要の改善で発電力がより少なく済む方策は幾らでもある。
先日、米子高専の熱工学の先生が地中熱を使った寒冷期の野菜栽培についての成果を発表された。
課題は有るもののこれなども需要側の改革の1つだ。
僕はもっと積極的に温室ビニールハウスの温度調整を地中熱で行うべきと考えている。
これは住宅やビルの冷暖房、給湯とも関連される技術だ。
原子力などとは比べものにならない在来技術の延長線上に有り、
較べようのない安全そのものである。
そんな簡単なことが事業化されない背景とは一体なんだろう。
いつも言っていることだが、夏であれ、冬であれ、ピークよいらっしゃいである。
憶測するに余りにも原子力に傾倒した人々が数多居ると言うことだろう。
簡単すぎたり、容易に開発されるものは権威に傷が付くのかも知れない。
by tomiot3 | 2012-07-06 21:25 | エネルギー | Trackback | Comments(0)