人気ブログランキング | 話題のタグを見る

憲法のありがたさが身に染みる

安倍首相はやけに96条改正に必死のようだ。

戦後67年の永きにわたって、平和を維持し繁栄をもたらしたのは現行憲法のお陰である。
この事実を日本国民の一人として、正面から受け止めよう。

国際紛争へのPKO活動は行ったが、
いたずらに敵愾心を煽ることなく敵を作らず国際的評価を受けたのも
不戦の基本があったればこそである。
アフガン、イラクを見よ。
アメリカは勝敗の如何にかかわらず多くの敵を作ってきた。
わが国は平和国家として不動の地位を築き、国際的信頼を勝ち得た67年を考えたい。

憲法は法律と違って、国民が権力を監視し抑制する唯一の手段である。
こと96条に関して言えば、
憲法改正の発議は両院とも2/3以上の賛成で国民に提案できるとなっている。

これを1/2の賛成で発議できるとしたいのが安倍首相(政権)である。
国民監視のかき根を低くして、政治家の思惑で
他の条項、おもに9条の改正を行いやすくする魂胆であることは明々白々である。

要するに憲法改正を行いやすくすると言うことは、国民の監視機能を低下させ、
国防軍を創設し、国際紛争にも出動しやすくすると言うことでもある。
国際紛争に巻き込まれ、平和国家日本の看板を下ろすと言うことだ。
戦争状態が起こるとすれば、志願制では充足できない兵員確保のため、
徴兵制を必要とするにいたることは容易に想像できる。
この時に1/2が効いてくる。

興味深いのは、或る自衛隊員が言った。
国防軍にしなくても良い、自衛隊のままで良い。その気持ちがよく分かる。

『戦力無き軍隊』とかっての自民首相が言った。
戦力は無くとも近隣諸国に較べて、予算額、装備内容は劣るどころか、
優秀装備で固め堅固な自衛力を保持している。

最大の国益は何か、これは戦争をしないことである。
戦争をしたらお終いであることは身に染みているはずだ。

安倍首相を始め憲法改正論者は、アメリカに押しつけられた、
或いは雨リハが作った憲法、と言いまくっている。
だが草案を作ったのは日本人学者であり、白洲次郎などの活躍のお陰である。
己たちの無能と不手際を憲法の所為にして来た政治家たちは、己の胸に手を当てて見よ。
今の政権に知性や理性が感じられないのは何故だろう。
世襲議員の首相以下多くの閣僚は、亡霊がつきまとっているように思えてならない。

憲法におけるアメリカ云々はちょっと納得できない。
永きにわたった自民党政権のアメリカ追従、
つまり政治、経済、外交の属国的扱いに抵抗しなかったのか。素朴な疑問が起こる。
またTPPに至っては、アメリカ戦略の仕掛けであることは承知の上で罠にかかるのか。

我が家の座右の書。
ルビが打ってあって、こどもでも読めるやさしい書。
憲法のありがたさが身に染みる_e0166734_1926316.jpg


日本海新聞への寄稿者で憲法学者の小林節氏は、そもそも憲法改正論者であるが、
こと96条に関しては疑義をとなえている。参考のため転載する。
氏の主張に全面賛成している訳ではないが、この二つの主張は耳を傾けるべき正論であろう。
憲法のありがたさが身に染みる_e0166734_19363262.jpg
憲法のありがたさが身に染みる_e0166734_19372890.jpg

by tomiot3 | 2013-05-03 19:56 | よもやま・つれづれ | Trackback | Comments(0)