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R・シュトラウス生誕150年

先の日曜日のNHKクラシック音楽館では
1780回N響定期が放送された。

指揮はネーメ・ヤルヴィ、R・シュトラウス生誕150年にちなんだ曲集。
しかもほとんど演奏される機会のない曲ばかり。
1:祝典前奏曲 作品61(リヒャルト・シュトラウス作曲)
2:紀元2600年祝典曲 作品84(リヒャルト・シュトラウス作曲)
3: バレエ音楽「ヨセフの伝説」作品63(リヒャルト・シュトラウス作曲)
R・シュトラウスのオペラ、歌曲、交響詩などは私の視聴歴のなかでも多く記憶されている。
ところが今回ネーメ・ヤルビが取り上げた曲は、聴いたことも無い、存在にも余り興味が無かった。
取り上げた勇気というか、センスに驚いた。
紀元2600年祝典曲は日本からの委嘱で作曲されたそうだ。

2600年と言ってもご存じ無い方がほとんどかも知れない。
昭和15年がその年だった。私はまだ3歳の時、妹、それに妻が生まれた年だ。
だからその年は美しい年にちなんで美年子だとか、おめでたい瑞の文字にあやかって瑞恵とかに
命名された人が随分居たと思う。

紀元2600年とは、神武天皇即位以来の年数だという。
現在ではその真実性に疑問を唱える説もあるが、
その時は皇国の紀元節として盛大に祝われた。
まさに戦争が勃発する前年の戦争是非論が渦巻いた年のことだった。
ちなみに子どもの頃の憧れのひとつだった
陸軍の戦闘機「隼」は2601年に正式となったので、1式として正式戦闘機になった。
戦争は嫌だが、「隼」は大好き、宇宙から奇跡の生還を果たした宇宙探査機「はやぶさ」は
涙の感動だった。

それにしてもネーメ・ヤルビは凄い。
ネーメ・ヤルビを初めて聴いたのは1997年、スウェーデンのエーテボリ交響楽団との来日公演、
ところは大阪ザ・シンフォニーホール、
偶々大阪に居て、何か無いかと探ったらこの演奏会に行き当たった。
チケットは完売状態、立ち見席2枚を購入して、一番奥の手すり前で、まさに立ち立ちどうしで聴いた。
曲目は確か?
「フィンランディア」、「ヴァイオリン協奏曲」、そして「交響曲第2番ニ長調」。
指揮者もオーケストラも初めて、だがその演奏の濃さに熱くなった。
最後尾から“ブラボー”を叫んだ。隣の妻は私の袖を引っ張ったが止めなかった。
アンコールは確か、シベリウスのカレリア組曲の行進曲だったと思う。
これにもブラボーだった。
その後ネーメ・ヤルビにずーっと注目し、息子のパーヴォ・ヤルビのファンにもなった。

次の土曜日21時30分からの「らららクラシック」では「ツァラトゥストラをこう語った」が取り上げられる。
「ツァラトゥストラはかく語りき」と覚えていたが、
今では口語調になってしまった。
この曲はパイプオルガンが加わるゾクゾク感のする曲だ。
これもザ・シンフォニーホールで聴いた。

R・シュトラウスの曲はホルンの活躍が目立つところが好きだ。
「バラの騎士」「アルペン交響曲」などがそうだ。
新婚旅行ではギョルグ・ョルティ指揮ロンドン交響楽団でブラームスの他、「ドン・ファン」だったかな、
兎に角交響詩はたくさん聴いている。
ウイーン・フィルのためのファンファーレも大好きだ。

あー生演奏が聴きたい。

追記
先日、毎日新聞に掲載された記事を追加。
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by tomiot3 | 2014-06-17 20:51 | 音楽よもやま | Trackback | Comments(0)