今年もグランプリコンサート
第8回大坂国際室内楽コンクールの覇者がやってきた。
(弦楽四重奏部門) 日本海テレビ主催
ルーマニアのアルカディア・クァルテットだ。
かってヘンシェル四重奏団をやったことをこうした度に想い出す。
ドイツの団体で、楽器はオール・ストラディヴァリにはビックリした。
技量も楽器の発する音も飛んでいた。
それも1997年だったから、時の経つ速さを実感だ。
さて、今日のアルカディア、期待に120%応えてくれた。
ベートーヴェン/四重奏曲第5番
ここで早くもカルテットとしての塾度が伝わってきた。
集中力を持って聴くことができる。
ヤナーチェク/第2番、第2楽章アダージョの
美しいカンタービレは燃えさかる愛の音楽とあるが、むしろ内面に押し込まれた愛に聞こえた。
後半のモーツァルト/四重奏曲第2番、モーツァルトらしさと言うよりも、
メリハリのはっきりとしたモーツァルト像であった。
こうした演奏も有りかと思いながら聴いた。
メンデルスゾーン/四重奏曲第4番
ベートーヴェンのがっちりとした作風を捨て、むしろハイドン、モーツァルトの流れを汲む
滔々の流れのように流麗な曲をこのカルテットは余すところなく聴かせてくれたのでは無いか。
アンコールはバルトークのルーマニア舞曲、お国の音楽だ。
テンポの早い終曲は、村人が輪舞している様がまざまざと空想出来た。
盛んな拍手に応えて、花は咲く をしっとりと演奏して終わった。
このところ2011年3月11日から今日は丁度3年8ヶ月、
早くも風化されつつある中、又この花は咲く自体も飽きられかけている今、
海外の団体が忘れていないことに、何か恥ずかしさを感じた。
今日のコンサート、音のときめひき、音の幅、テンポ、リズム、実に心地よかった。
さすが肉食系の音楽、そして演奏である。
でっかいビーフステーキにたっぷりの野菜ながら、
腹八分目のすてきなディナーを味わったようだった。
by tomiot3 | 2014-11-11 22:23 | 音楽よもやま | Trackback | Comments(0)