讃ヴィオラ・コンサート

昨夕、ダウラで開かれた生原幸太ヴィオラ・コンサート
前座と締めに彼の愛弟子、小学3年生の男子と一緒に演奏が行われたが、
メインはバッハのヴァイオリンのための無伴奏パルティータ全5曲だった。
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パルティータ 第2番ニ短調(BWV1004)」
勿論ヴィオラに持ち替えての演奏。
ヴィオラは最近入手されたフランス製、なんと1754年の製作になる作品と聞いた。
バッハとヘンデルが相次いで無くなった1750年、
そして天才モーツァルトが1751年に産声、日本では8代将軍吉宗が1751年に没している。
こうした狭間に生まれれたと言うから270年ほど生きてきた。

音出しの時からダウラ中に大きめで豊かな音が響いていた。
形状的、大きさ的にはヴァイオリンと変わらぬよう見える。
かのストラディヴァリが活躍し、ヴァイオリンが発展の形を整えた少し後の時代だから、
まだ進化の余地が残っていた形跡が伺える。
この楽器は多分生原幸太氏との相性がピッタリなのでは無いだろうか。
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さてパルティータの演奏。
アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグ、シャコンヌ
パルティータとは共通の主題やモチーフ、情緒などによって統一性をもって構成された組曲のことを指す。
つまり4曲目までは舞曲であるが、
終曲のシャコンヌは変奏曲の形でこの曲の場合32回主題が現れて変奏を重ねて行き、
十数分にも及ぶ長大な曲で有ると同時に、技巧もさることながら非常に演奏者の精神性をも表す音楽である。
今日の生原幸太氏は、1曲1曲進め解説しながらなので入魂と言うよりも割と気楽に曲に立ち向かったように感じてしまった。
演奏する本人と聴く立場の者とは幾分ギャップがあったかも知れない。
さすが終曲シャコンヌになると、私たちにも緊張感が満ちてきた。
ヴァイオリン曲をヴィオラで演奏する事への違和感など無く、豊かな楽器の鳴りも手伝って、
精神性の高さを聴かせてくれた。
低声のシャコンヌ主題が繰り返されて、上声で変奏が繰り返される。
そのつなぎに多少の不自然さを感じた部分があったが、この大曲を間近でしかも豊かな音で聴けた一夜だった。
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フランス・ベルギー・ドイツの合作映画無伴奏シャコンヌ「」が有るそうだ。
観てみたい。ちなみに演奏はギドン・クレーメル。
ヴァイオリンの演奏では、好みではヘリング・シェリングだが、庄司紗矢香も聴いてみたい。

演奏の後、ケーキ付きの茶話会だった。
今日のシュルプリーズのケーキはスポンジと生クリームのハーモニーが絶妙、素敵だった。
なんと言っても鳥取ではやっぱりシュルプリーズだな。
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by tomiot3 | 2015-07-12 19:58 | 音楽よもやま | Trackback(1) | Comments(0)

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牧野美沙マリンバリサイタルMisa Makino marimba recital 牧野美沙さんは、東京藝術大学大学院卒、大学院音楽アカンサス賞。カーリュー・リヴァーアンサンブルのメンバーとして第一回平山郁夫文化芸術賞、2014年の第31回管打楽器コンクールマリンバ部門では入選と今気鋭マリンバ奏者です。牧野さんのマリンバの演奏を初めて聴いたのは2013年6月で、それまでマリンバという楽器の存在すら知りませんでしたが、打楽器特有の心につ突き刺さるような刺激と美しい音色が新鮮に精神を揺さぶり、マリンバの音楽...... more