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鳥の劇場の講演会 永続敗戦論

今日も秋晴れ。
気温が少し高めだが、まだまだ快適さを保っている。
ごぜんちゅう、田舎の墓参、ついでに畑へキャベツ、ブロッコリーを植え足し、
そして聖護院大根も一畝蒔いた。少し遅いが発芽を速めるため、透明マルチで保温した。
連休明けには除草の続きもしなきゃーね。

午後3時頃は友人と鹿野へ出かけた。
50分ほど鹿野のガイド付きまち歩きをする。
鳥の劇場を出発して城山の登り口、鹿野城の由来を聞きながら、お寺をちょこちょこっと巡った。
山中鹿之助の菩提寺でおしまい。
境内のイチョウの木は400年とか。
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亀井茲矩公の治めたところ、山中鹿之助との縁(えにし)など歴史的なものが残る。
しかし、何となくインパクトに欠ける事が否めない。

主目的は鳥の劇場で講演会を聞くこと。
思想史家、政治学者である白井聡氏の《永続敗戦論からの展望》
永続敗戦論?何を意味しているのか、彼の最新著作「永続敗戦論」も読んだ訳でも無く、
だが、論が進むにつれ明確に分かってきた。
8月15日を一般に終戦日とよんでいる。
私は往往にして敗戦日と呼んでいた。
氏曰く、なぜ敗戦を終戦に読み替えたか、敗戦を認めたく無かった故に終戦と読み替えた。
このことが、福島原発事故処理の混乱、それ以降も原発運転を続ける今、
安倍政権の戦後レジームからの脱却をとなえ、安保法案を押し通す事へのつながり、
沖縄問題、すべて米国追従、隷属から逃れられない呪縛などなど、
今までの私の歴史感とほとんど齟齬することなく、むしろ上手く肉づけた2時間であった。
2時間が短く感じられるほど、戦後70年の流れの中における日本という国のあやふやさ、
と同時に日本の在るべき姿について深く考えた。

講話の終わり頃、安倍の支持率が落ちたとは言え、何故40%近くを保っているか。
端的に言って、男がダメだと言う。女性の支持率は低め、男性が押し上げているそうだ。
世の男たち心せよ!
安倍が女性登用云々をよく言う、閣僚にも女たちをずらりと並べた。
しかしこの女たちは男以上に男である。
こうでもしないと男優位の社会に勝てない。
安倍がいくら言っても、男社会がそうそう変わるものでない。
一方では女性の立場は少しも良くならない。
それは女性を経済発展に役立たせようとする視点が見え見えだからだ。
いっぽうで子育て国には成らない。

私は家で妻とこんな会話を交わす。
高市、稲田、山谷・・・・、女の姿形はしているが、
あれは女で無いよ、男よりも程度が悪い。
むしろ女の敵だ。
マスコミ・言論界にも居るね。櫻井よしこ。

インポ・マッチョというフレーズが再々出てきた。
インポとは、インポテンツ(機能不全でしょうか)のこと、
マッチョとは、男性がもつという「強靱さ、逞しさ、勇敢さ、好戦性」といった性質を基礎とした思想や信条、行動をあらわす言葉。たとえて右翼思想に当てはまる。
白井氏は次ぎの様に語った。
「不思議なのは、安倍首相がお父さんの晋太郎さんの話をまったくしないことです。おじいちゃんの岸信介の話ばかりする。たぶん晋三から見て、晋太郎の政治家としてのスタンスは全然男らしくないと映るんでしょう。じいちゃんは本物の男だった、それを受け継ぐんだということなのでしょう。ところが、戦に強いということを誇りにはできない、もう男になれないというのは、戦後日本の所与の条件なんですよね。軍事的にインポテンツであることを運命づけられている」
「それで、インポ・マッチョというのが一番性質が悪い。自分がインポであるというのを何がなんでも否定する。それが敗戦の否認ということの言い換えなのですが。そういう人間は首尾一貫しないことをやる」

今日は有益な2時間だった。

ちなみに 
白井聡著『永続敗戦論 戦後日本の核心』をおすすめ。
上をクリックすると詳しく展望が読める。


by tomiot3 | 2015-09-22 22:26 | よもやま・つれづれ | Trackback | Comments(0)