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美術館フォーラム2016 鳥取会場

鳥取県美術館フォーラム2016 鳥取会場 県民ふれあい会館 13時から15時過ぎ
みんなで考える 美術館の可能性
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開会挨拶の県教育委員長中嶋諒人市、それと県立博物館長の県庁状況説明の中で、
県立美術館を造ることは決まっていない、今日のフォーラムは見術館はどの様に有るべきかを考えたい。
ふーむそうか?今までの流れ土地と違うな、それに場所がどうのこうのが先行してしまって、
本来今日のお題目が先に十分話され、理解されてからのことだったんじゃないの。
と素朴に感じた。
館長の状況説明も、先般の第7回基本構想委員会の時より微妙に表現が変わっている。
ちょっと信用できないではないか。

基調講演「美術館をめぐる人々の出会いと学び-「教育普及活動」のこれまでとこれから
  世田谷美術館主任学芸員 
塚田 美紀氏  左の塚田美紀をクリックすると彼女のエッせーが読める。
この基調講演はよかった。
世田谷美術館は区立であることもあるのだが、区民との交流、密着の各種プログラムによる活動状況が説明された。
その中には学校つまり子どもたちへの対応も大いに参考になるところで有った。
世田谷美術館へ一度だけ行った。それはムンク展だった。かの有名な《叫び》これには驚きもしたが、
しばらく眺めているうちに、くらくらする感覚に襲われ、速く逃げ出さねばと思った強烈な記憶がある。
終了後、塚田さんにそのことを話したら、20年前ですね。私はまだ居ませんでした。
塚田さんは、入館15年だそうな。
しかし、その時は世田谷美術館の地域密着の活動など知る由もなかった。
後半は2年前に訪れたイギリスの美術館の話だった。
世田谷もそうだが、イギリスの話で美術館の在るべき姿への考えに修正を余儀なくされた気分である。
以下の写真はイギリスの美術館の状況説明プレゼンを変わる度に撮ったもので、分かりにくいと思うが・・・。


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絵画の前では・・・
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エントランスではパフォーマンス
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コンサート
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教育プログラム
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首都ロンドン
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tate(テート)ロンドンの4つのアートギャラリーが上リーとして機能している。1500年来の近代美術館
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tateのウェブサイトを見ると、コレクション、企画展・教育プログラム・イベント、
教育プログラム、出版物・鑑賞プログラムに分かれている。
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更に開くと 教師、乳幼児連れ、教育、大人地域、オンライン資料となっている。
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こういうところをクリックすると、この様な画面が顕れる。
左上は、他民族野人々、左下は老人、つまりあらゆる人々がミュージアムで集っていて、融合を図っている。
写真がさりげなく語る。プログラム対象の教育事情は
教師、教育、乳幼児連れ、地域となる。
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教育プログラムを視野に入れる問題とは、
移民、異文化の人々 未就労の者と 乳幼児のいる家庭/高齢者など
   ↓
社会的に除外されている人々
   ↓
「教育」でイメージされる対象、というより「地域」でイメージされる対象に近い

なんと奥深く、全方向的であろうかと舌をまく。
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地方都市マンチェスター 人口50万以下。
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やはり、高齢者にやさしい都市
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病める人も
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博物館 美術館はマンチェスターの人々の健康に役立っていると、言い切っている。
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例えば がすごい。
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とにかく驚いた。
博物館や美術館単なる芸術鑑賞でなく教育との結びつきは当然と思っていた。
しかし、民族の融合結合、異文化の相互理解、幼児から老人まで、病める人々の福祉、
また教育においても視点の広がりがまるで違う。
ヨーロッパ食に他民族、異文化、移民の流など事情が違うのだから我々の理解を超えているのかも知れない。
しかし、今日は多くのことを学んだ。
この後のパネルディスカッションでも、水沢勉神奈川県立近代美術館長の指摘に寄れば
わが国でも地域によっては既に他民族化は起こっている。それは理解できる。
とすれば、いずれはこの鳥取でも、大なり小なり同様のことは起こりうる。
パネルディスカッション
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この後は短時間ながら質疑応答。
手をあげたが、司会者の視界外のようだった。
計4名の者が発言したが、うち3名は本日のフォーラム目的外の発言だった。
つまり、場所選定だとか、新聞報道でも成された、事業費、動員数の変更など、
別の人は西尾知事時代のいきさつ、流れた前回の美術館建設のいきさつなど蒸し返しの発言、
決して内容的に間違ってばかりの発言ではないが、今日は違うんだ。
以上は老人、次なる発言者はちょっと若い、これまた長々と今までの構想への異議不満、
とうとう何人かが、やめろ 叫んだ。
あと一人は障害者の絵描きと名乗った若者、この人は今日の演題に沿った質問だった。
私も質問意見は山ほど有るが、質問は一点に絞っていた。
県のパンフにもあるが、教育普及活動に関してだった。
美術館が出来たらこうすると書いてあるが、現博物館ではどの様になされているか現状認識のために説明して欲しく、
その上でパンフの内容を含めて、不足点を言いたかった。
また音楽のことが全く触れられていない理由も聞きたかった。
ひとつ思うこと、それは今日のフォーラムを聞いて尚更なのだが、
少々抜けが多く不十分であること、更に次元をより高くと望みたいと思った。

とにかく教育委員会の手法、手順には数々の疑問点がある。
今日のようなフォーラムは、まこと基礎的な内容、と言うことはいっとう最初にやるべきではなかったか。
パンフを造る前に行う、つまりパンフの内容から県民に説明し、理解を得、修正するところあらば行うべきだった。このパンフは不合格だ。

今日はここまで。

パンフ(二つ折り)
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by tomiot3 | 2016-07-10 22:25 | 文化・芸術 | Trackback | Comments(0)