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シフ&デュプレの朝

このところ就寝リズムが乱れっぱなしで、朝のめざめが定まらない。
今朝も5時半頃、クラシック倶楽部は途中からだった。
アンドラーシュ・シフ ピアノリサイタル
2014年3月19日 東京オペラシティー録音

このホールが出来て間もなく、アンドラーシュ・シフを聴いた。
その時はオール・シューベルトだった。
ピアノはベーゼンドルファー。
更にずーっと依然、津山の市民会館でシフを聴いた。
この頃ベーゼンがあるのは津山くらいだった。
今のシフはステージの出入り、演奏前後の動きなどゆったりしている。
ところが津山の頃は、実にきびきびした出入り、そして座るやいなや引き出すというスタイルだった。
勿論曲にも寄るのだが。
やっぱり歳を重ねるとこうなるんだ。
今日の聴き始めはシューマンの交響的練習曲が終わろうとする辺りから、
まともに聴けたのはバッハのパルティータ第4番、
遅めのテンポで一音一音に味わいを込めて聴かせてくれた。

クラシック倶楽部の後、5分間の【名曲アルバム】も聴くことにしている。
エルガーのチェロ協奏曲を5分間のダイジェストで。
実際演奏しているのはN響とそのメンバー、だが曲の解説に
ジャクリーヌ・デュプレが登場した。

早速、手持ちのデュプレ盤(LD)を引っ張り出した。
この曲のデュプレのLDを何年ぶりかで目覚めさせた。
懐かしいなー。
おそらくこの曲の極めつけでは無いだろうかと思っている。
指揮は夫だったダニエル・バレンボイム、オーケストラはニュー・フィルハーモニア
ジャクリーヌ・デュプレはイギリス生まれだが、デュプレというフランス風の姓は祖先がジャージー島出身だから。
1945年オックスフォードに生まれ、4歳頃からチェロに親しみ、1961年ロンドンでデビュー。
1966年バレンボイムと結婚、その4年後には、難病の兆候が現れたという。
1973年4月に来日した折には、演奏はすべてキャンセルされ帰国した。
その秋に多発性硬化症と診断された。
演奏活動は出来なかったが、1978年[ピーターと狼]のナレーションをつとめている。
1987年死去、42歳。
エルガーのほか、シューベルトの「鱒」をバレンボイム/Pf、パールマン/Vn ズッカーマン/Va ズービン・メータがコントラバス、などとのリハーサル風景が特に楽しい。
もう1枚、ベートーヴェンのチェロソナタ第3番のLDもバレンボイムのピアノと共にお宝だ。
ハイドンのチェロ協奏曲も有る筈だ。
アメリカ演奏旅行の折には、カザルスの再来?とまで言われたという。
生涯2台のストラディバリを贈られたが、1713年製のダヴィドフは現在、ヨーヨーマが使用している。

録音が1960年代なので、やや古くさいが、音の迫力、自在な演奏、音楽の躍動は現在にも立派に通用する。
                   エルガー/チェロ協奏曲
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                      シューベルト/鱒
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               ベートーヴェン/チェロソナタ  熱情
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by tomiot3 | 2016-10-14 20:55 | 音楽よもやま | Trackback | Comments(0)