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合唱は人生道場だ!

合唱指導の巨匠 清原浩斗氏最後の
大阪府立春日丘高校音楽部定期演奏会を聴いた。

26日18時30分開演 茨木市市民会館ユーアイホール
はむむっとした熱気に包まれた。

大阪府内はおろか関西随一の部員数を誇る合唱集団
その合唱団を37年間に亘って、合唱の虫を育て、
合唱人を世に送ってきた。
まさに合唱による人生道を追い求め、音楽の楽しさを世にちりばめた。

ある時、東京の合唱関係者がこう語った。
“清原先生のところは、合唱人の供給源だから”

そうなのだ、現に大学合唱団の指導者を幾人も存在させている。

この日の演奏会は四ステージだった。
前半の3ステージは、現役部員が指揮者である。
通常はこの様なことはまれなのである。
このことからも如何に合唱の人材と
有為な社会人を輩出しているか明々白々なのだ。
これこそ人づくりに合唱がどんなに役立つかを証明している。

いよいよ第四ステージ 清原浩斗先生登場
現役にOB・OGを加えて110名がステージ狭しと壮観を呈する。
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合唱名曲中の名曲
尾崎左永子作詞 佐藤眞作曲 混声合唱組曲蔵王
全8曲を大合唱団が乱れひとつ無く、完全ハーモニーだ。
曲が進むにつれ、鼻水がたまってきた。
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私も佐藤眞先生直々の指導指揮で歌ったことがある。
佐藤眞作曲の「大地讃頌」や蔵王の最終曲「早春」は教科書にも載る。
佐藤先生は合唱愛唱曲のメーカーなのだ。
この日の演奏を佐藤先生は喜んでいらっしゃると想う。
伝えよう。
作詞の尾崎左永子氏にも名古屋で作曲家小林秀雄先生の
仲立ちでお会いしたことがある。
凛とした気品のある方だった。
兎に角、思い出深き「蔵王」、
こんな演奏を鳥取の人に聴かせたい。

2002年国民文化祭合唱祭(倉吉倉吉未来中心)では、
佐藤眞作曲編曲、指揮で
「オーケストラと合唱のためのふるさと幻想」を演奏した。
このときの合唱指導も清原先生だった。
ちなみにこの企画コーディネートは私が行った。
もう少し若い自分は全勢力を傾けることが出来た。

合唱祭が終わって、佐藤、清原先生それに山形県鶴岡の柿崎先生等と
酒を酌み交わし、翌日は倉吉から鳥取にそして砂丘に遊んだ。

「蔵王」聴きながら、そんな想いが走馬燈のように駆け巡った。

ブラボー!! 先生ご苦労様でした。

アンコール 「愛燦燦」 あっさりのようで情感たっぷり。
“ 燦々(サンサン)と この身に降って
  心秘そかな嬉し涙を 流したりして
  人はかわいい かわいいものですね

  ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
  人生って 不思議なものですね

  ああ 未来達は 人待ち顔して微笑む
  人生って 嬉しいものですね
泣けちゃったなー!まるで先生の事じゃないですか。

さらに鳴り止まない拍手にこたえて
森山直太朗の「さくら」

歌っている人も泣いているようだ。
それでも透明感を失わない。立派。

同行した妻曰く、“一人で歌ってるのより合唱の方がいい”
最後の最後は、現役指揮者に渡す。
とうとう声にならない団員も居るようだ。

急いで楽屋へ、
先生と固い握手、
ご家族(奥方、長男、長女、次女 皆音楽家)とも再会の挨拶。
奥方と次女 あれ長女が居ない 真ん中は別人
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奥方と長男(清原二世) 左は別人  
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ロビーは大変だった。
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帰途はもの悲しさと合唱のすばらしさを噛みしめて
スピードを抑制しながら一路200キロを走った。

あちこちの演奏会ポスターやチラシに清原浩斗氏が露出している。
4月の「第九」、来春のヴェルディ「レクイエム」、
大阪府合唱祭では広瀬量平作曲「海鳥の詩」の大合唱など
これでは卒業しても相変わらずの多忙さは変わらないだろう。
ひょっとしたらむしろ?

先生には、清原浩斗生生へのオマージュと題して手紙を渡した。
私も淺知恵を絞って何か考えるとするか。
とそんな勇気を貰った一日だった

by tomiot3 | 2009-03-27 21:47 | 音楽よもやま | Trackback | Comments(0)