クラシックアーティスト・オーディション 二日目
今日午後弦楽器部門の本選会があった。
ヴィオラの棚橋恭子さん、ヴァイオリンの竹田詩織さんの順で演奏。
それぞれ30分間の持ち時間だ。
棚橋さん
レベッカ・クラークのヴィオラ・ソナタの全楽章を見事弾ききった。
レベッカ・クラークはイギリスの女流ヴィオラ奏者で多くの作品も残した。
1886年8月27日 - 1979年10月
第1楽章 Impetuoso
外れにしても初耳の今日なのであるが名ヴィオラ奏者だったが、豊かな個性が
即座に感じられる。ニュアンスに富んだ作品だ。
第2楽章 Vivace
ここではピチカート奏法が多用され、演奏者で作曲家としてのクラークの
面目躍如たるところ、
第3楽章 Adagio
抒情に充ち満ちたアダージョで始まり、朗々とロマンが奏でられる。
やがて苦悩のように慟哭があった後、決然としアダージョが垣間見られる中
コーダへと進む。
棚橋さんの表現力が素晴らしい。表現することが必ずしも得意でないヴィオラで
よくぞここまで表現されたものだ。感動的演奏だった。
竹田さんは
ヴィエニヤフスキ/華麗なるポロネーズ
バルトーク/ラプソディー第1番
ラヴェル/チガーヌ
以上3曲、テクニックを要する3曲に挑戦した意気込みがスゴイ。
余程の覚悟があったのだろう。また精神的にも恭子になられたに違いない。
ことにチガーヌは渾身の演奏だった。お見事!
結果
最優秀賞 竹田詩織
優秀賞 棚橋恭子
受賞
インタビューを受ける
審査員の好評で竹田さんに対して、自分の演奏に一生懸命と同時に
お客さんへ共感を得ることを実現して、との指摘があった。
同感!これは棚橋さんにとっても重要である。
棚橋さんについては、幾度かご一緒したが、
気に入ったひとつにステージマナーがあった。
これらは先の言葉に当てはまるひとつである。
棚橋さんの演奏中は身内感覚が働いて、ドキドキだった。
お二人ともひとつの通過点を過ぎたと言うことか。拍手拍手!!
by tomiot3 | 2010-09-05 21:55 | 音楽よもやま | Trackback | Comments(0)