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マイクロ水力

鳥取大学サイエンスアカデミー
「ため池で水力発電」というのが県立図書館会議室で有った。

鳥取から凡そ10キロ余り若桜方面に走ると通称堀越しにさしかかる。
その手前に農業用の堤つまりため池がある。
そこはまだ鳥取市祢宜谷、矢中溜池と言うのだそうな。

郡家の田舎に農作業に向かう途中、橙色のパイプが堤防を越して
だらだら延びている光景が気になっていた。

これがサイフォン効果を利用したマイクロ水力の実験だったんだ。
興味を抱いたのは一体サイフォンの最初、つまりパイプ内の水充填を
一体どうやってやるのだろう、そして水車発電機は如何様なものかとの
いささかの疑問を解きたかった。

事前に講師先生のお断りがあった。
農学部なので詳しい装置のことや理論は分からないと言う前置きで始まった。

水の吸引は最初パイプに水を詰めて、7~8人で池に放り込んだそうな。
これは重労働だったという。
これは大変だということで、小型ポンプで水をくみ上げて
サイフォン上部で充填する方法に改良した。
また伝導バルブなどとの組み合わせで、人力に頼らなくても出来るようになったという苦労話。

なんだか涙ぐましい話であった。
工学部ならば別の発想もあっただろうにとつい考えてしまった。

この池の総貯水量は52000㎥、落差は?m
利用流量は0.052㎥ 発電効率が45~50%ということだ。
出力が1.2kw。
落差を逆算すると5m位必要になる。
現場を見る限り本当かな?

水力の出力は 9.8×流量×落差×効率だから実に簡単明瞭。
当てはめると1.2kwは出せることになる。

それはさておき、前置きにもあった専門外の先生がよくここまでやったと感心。
実用化についてはまだまだ工夫や改良が必要なことは言うまでも無いが、
1つの考え方としてグーである。

僕自身の発想の参考になった。

by tomiot3 | 2012-07-28 21:00 | エネルギー | Trackback | Comments(0)