人気ブログランキング | 話題のタグを見る

地熱利用が原発ゼロを導く

自然循環再生エネルギーの多様性はいずれも期待感に溢れているが、
中でも地中熱利用は着実に実行すれば、まさに省エネルギーのエースである。
地中熱利用は在来技術の延長線上にあるから今すぐの実用が可能である。
要するに手っ取り早く、省エネ、CO2削減が実現できる。
この様な地熱などのエネルギー利用が日本で何故遅れたかは、
大方の人々にはお分かりだろう。そのひとつの要因は原子力推進にとって
邪魔であったわけだ。

よく調べると北海道、青森など北の国では地中熱利用が上昇機運にある。
そして東京での最近の大規模施設での地中熱利用は目を見張るものがある。
先に経団連米倉会長が述べた泊原発を再稼働しないと北海道に死者が出る
実にナンセンスな話である。馬鹿じゃ無かろうかと叫びたくなる。
この様な人々が今の日本の現状を作ってきたのだ。脳軟化症状況では無いだろうか。
脱原発、自然再生エネで産業再興を図るぐらい言ったらどうだ。
ちょっと熱くなちゃった。

地中熱利用方法そのものも幾多の方法があるが、小規模住宅ではパッシブな方法、
規模が大きくなればヒートポンプによる利用が主流となる。
地中熱利用で在来の空気熱ヒートポンプに較べ
40~50%の省エネが達成されるのだから、先ずは大企業、公共が
早急緊急的に整備を進めれば進めるほど、北海道の電力事情は劇的に改善される。
さらに小規模民生も石油や電力に頼らない暖房を実現すれば良い。
さらに森林資源再生のバイオ的利用を合わせれば、鬼に金棒である。
いつもエネルギー100%自給を目指すオーストリア・ギッシング地方のことが頭をよぎる。

東京スカイツリー、東京中央郵便局跡地に再建されたJPタワー、
と矢継ぎ早に地中熱ヒートポンプが採用された。
果ては山口県では中学校にも導入されている。
学校などへの採用は、ヒートポンプに依らなくてもコスト的にパッシブな方法で
快適な授業環境が整えられるので大いに採用すべきと考えていたが、
既に本格的ヒートポンプで実施されてることは実に嬉しいことだ。

国内的に北の地方ほど機運が高く、残念ながら鳥取県は寂しい状況だ。
先の県庁舎の免震化工事の機を逃したこと、
今話題の市庁舎改築でもそのような話は聞かない。
中部地区の環境衛生研究所では地中熱利用が行われているそうだが、
何故それが全県的にならないのだろうか。不思議。

海外に目を向けると、日本はまこと恥ずかしい位置にある。
地中熱利用促進協会の資料「地中熱利用の現状と将来の展望」によると、
地中熱ヒートポンプの普及状況グラフで、
米国がダントツで、中国が二番(なぜ?)、
以下スエーデン、ドイツ、オランダ、スイス、フランス
ここまではグラフにキチンと見えているが、
日本はフランスの後に虫眼鏡で見なければという程度である。

ヒートポンプ機器は世界最高水準にあるというのに、
この世界も利用となるとまるで赤児のようだ。

やっぱりお役所の所為かな、それとも民間事業者かな。
はたまた両方かな。

新日鉄などが目覚めていて積極なのが希望の光だ。
新日鉄は製鉄で発生する水素を利用した水素タウンを実用化するなど、
褒めたい企業だ。

by tomiot3 | 2012-10-27 21:00 | エネルギー | Trackback | Comments(0)