晩秋の宵を飾る若手名演
ここ一両日荒れ模様、今日は幸いに雨が上がったが、この期で一番寒い日。
冬到来を告げる11月2日(金)、
わらべ館イベントホールのチェロとピアノのデュオコンサートを聴いた。
鳥取出身の新進チェリスト中嶋寄恵さんと大阪の西村奈菜さんのコンサートだ。
チェロの中嶋さんは耳の良い人らしい。正確な音程が安心感を誘う。
バッハ無伴奏も破綻無く、渾身の演奏だ。
そしてピアノの西村さんもショパン・スケルツォを堂々と弾ききった。
多少のキズはこの場合問題では無い。
欲を言えば、これ程の有名曲は難しさを感じさせない上に、
個性的解釈が求められると感じた。
それよりもわらべ館イベントホールの欠陥が出てしまった。
ステージと椅子の脚が摩擦して異音を発してしまう。
気の毒だった。床が軟弱なのと高さ30セントほどのステージ面とコンクリート床が
平行している分、フラッターエコー現象が起こり得る。
だからチェロにも影響が有ったようで余分な音が聞こえてしまう。
ホッパーのハンガリー狂詩曲は、デュオの特性を生かした公演だった。
テンポ感も良し。
ブラームスのチェロソナタ第一番、よく歌い切った。
淀みもほとんど無く、心の通い合うデュオで有った。
ここでもステージ鳴りが気になったのがキズかな。
お客さんもいっぱい駆けつけ、若い二人を祝福した佳いコンサートだった。
リハーサル中のお二人。
本番前、中嶋さんと短い対話を交わした。
大阪の清原浩斗氏やそのお嬢さん、身近では生原幸太、棚橋恭子さん等とのつながりが
解けた一夜だった。
by tomiot3 | 2012-11-02 21:55 | 音楽よもやま | Trackback | Comments(0)