想い出深きハイティンク ロンドン響
先の日曜日のクラシック音楽館(NHK)
<NHK音楽祭2015 ベルナルト・ハイティンク指揮 ロンドン交響楽団>
B・ハイティンクもロンドン交響楽団も音楽遍歴自分史にとっては欠かすことができないというか、
忘れることができないネームである。
N響演奏データ
1.メアリー女王のための葬送音楽(パーセル/スタッキー)
2.ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58(ベートーベン)
3.交響曲第1番 ハ短調 作品68(ブラームス)
管弦楽:ロンドン交響楽団
ピアノ:マレー・ペライア
指 揮 :ベルナルト・ハイティンク
(2015年10月1日 NHKホール)
ロンドン交響楽団は1971年(昭和46年)新婚旅行の最終段階の
4月20日大阪フェスティバルホールにてギョルグ・ショルティー指揮で聴いた。
当時妻は外来オケなど聴いたこと皆無、フェスティバルのようなデッカなホールも初めて、
当時くりくりしていた目が、ますます見開いていた。
きっと度肝を抜かれたんだろう。
そうした情景が今でも浮かぶ。
旅行疲れの最終、時折コクンとすしながら聴いた曲目はベートーヴェンずくし。
このインパクトが余程大きかったのか、わたしもそうだが妻は以来7番が好きになったようである。
4番と7番の組み合わせはちょくちょく聴いている。
後年カルロス・クライバーのバイエルン国立でもそうだった。
これはとにかく凄まじい演奏だった。
わたしも妻もスタンディングオーベーションだった。
N響演奏の最初の曲
メアリー女王の爲の葬送音楽(パーセル/スタッキー)
この曲はジョン・エリオット・ガーディナー率いるモンテヴェルディ合唱団とイングリッシュ・ソロイスツのCDで
よく聴く曲のひとつ、勿論パーセルのオリジナルである。
N響演奏はスタッキーの編曲で、中間部はかなり手を加えられていて、ほとんど原曲の姿をとどめないくらい。
なにかを回想している風でもある。
メアリー女王は国民に絶大な人気があったが、1684年32歳の若さで天然痘で没した。
実際の葬送の曲としてはトマス・モーリー(1557-1602)の曲に、
パーセルが書き足したという説もある。
なにせ込み入っているようだが現在はパーセルの葬送音楽として通用している。
この曲で印象的なところのひとつは、大太鼓が弔砲を模してドンと幾度か挿入される。
ガーディナーの演奏はバッハ/ロ短調ミサ曲、ヘンデル/オラトリオ エジプトのイスラエル人
それに舌を噛みそうなオーケストラオルケストル・レヴォリューショネール・エ・ロマンティークを名古屋まで聴きに行った。
本来古楽奏者だが、後にウイーン・フィルなども振るようになり、ウイーン・フィルに古楽奏法を伝達した一人だろう。
そのCDもほとんどガとつけば買っていた。
E・ガーディナーのCD
大阪国際フェスティバルで聴いた。このオーケストラを聴くと、あーこれがヨーロッパの音だ!
今では珍しくもないが、フルートは黒色の本物木管を使っていた。
ベートーヴェン/交響曲第8番
ドビュッシー/海
バルトーク/管弦楽の為の協奏曲
今や86歳、まだまだ矍鑠とした音楽を聴かせてくれている。
今回はロンドン響との共演、このオケとは相性が良いようだ。
マレイ・ペライアのピアノでのベートーヴェンの第4番協奏曲、ブラームスの交響曲第一番は
録画をもう一度じっくり聞いてみよう。
録画は便利だが、現実には聴く時間のキープが大変だ。
録画したままでお蔵入りのものの方が圧倒的に多い。
録画もそうだが、LPやCD、それにエアーチェック、生録音など、家中がだらけ、
残る生涯にどれだけ聴けるか、はなはだ心細いことになってきた。
だんだん記憶の中に生きるようになった。
by tomiot3 | 2015-11-05 21:40 | 音楽よもやま | Trackback | Comments(0)