リスナーの心持ち
中村紘子さん死去(朝日デジタルより)
中村紘子さんの大腸癌との戦いの経過が概ね示されている。
昨日のクラシック倶楽部では、特番で中村弘子さんの番組が組まれた。
2013年10月20日のサントリーホールにおける演奏。
わが国のピアニストとして偉大な業績を残した人で有ることは万人の認めるところ。
ショパンコンクール、チャイコフスキーコンクールでは影響力をも示されていた。
鳥取への来演はそれほど多くないよと思う。
市民会館で聴いたのが最後の記憶でしかない。
その時の印象は、誠に個人的ではあるが、率直に言って魂を揺るがす演奏ではなかった。
何処かにひかかるというか、わだかまる演奏だった記憶が長く私の心を支配してしまった。
放送でもその後、接する機会の少なくない人なので、ちょくちょくは耳にしていたが、
先の印象を拭いきれなかった。
今回のクラシック倶楽部の演奏曲はバッハとショパン。
間の取り方、歌わせ方、アゴーギグにしても何処かに私の好みではなかった。
理論的に解釈された手法を実践されているように聞こえてしまう。
実に不幸な聴き方をしていると思うのだが、我が心をコントロールする事が出来ない。
そんな中でも、演奏する中村弘子さんの姿には、ここかしこに神々しささえ漂うのはなぜだろうか。
自問自答している。
中村紘子 ピアノ・リサイタル
中村紘子 ピアノ・リサイタル ▽【演奏曲】パルティータ 第2番 ハ短調 (バッハ)/幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61/マズルカ 変ニ長調 作品30 第3/マズルカ 嬰ハ短調 作品30 第4/幻想曲 ヘ短調 作品49(以上 ショパン)▽【収録】2013年10月20日/サントリーホール ※先日亡くなられた中村さんに心から哀悼の意を表し、予定を変更して中村さんの演奏を放送します。
楽曲
- J.S.バッハ/「パルティータ 第2番 ハ短調 BWV826」
(ピアノ)中村紘子
(16分48秒)
ショパン/「幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61」
(ピアノ)中村紘子
(12分49秒)
ショパン/マズルカ 変ニ長調 作品30 第3」
(ピアノ)中村紘子
(2分49秒)
ショパン/「マズルカ 嬰ハ短調 作品30 第4」
(ピアノ)中村紘子
(4分01秒)
ショパン/「幻想曲 ヘ短調 作品49」
(ピアノ)中村紘子
(11分45秒)
by tomiot3 | 2016-08-02 08:41 | 音楽よもやま | Trackback | Comments(0)