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春の歌川広重

妻も私に追いついてきたか。
またひとつ歳を重ね2つ差となった。

鳥取県立博物館で開催中の「歌川広重の世界(平木コレクション)」
30日までなので明日に予定していたが、
友だち曰く、最終日近くの土日は混み合うという。
さも有りなんと、畑行きを変更して博物館行きとした。
誕生日で有ろうが無かろうが体は動かさなくてはと、ウオーキングを兼ねて出かけた。
我々ウオーキングコースをどこかの小学校が遠足している。
つづら折りの登りを行く子どもたちの長蛇、賑やかな声が遠くまで伝わってくる。
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片道6千歩ほど、普段のウオーキングに較べればどうって事の無い距離。
しかし、好天につきやや汗ばむ。
広重展は結構な人気のようで、特別展であっても集客が問題になる鳥取県立博物館。
今回は好成績と聞く。
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東海道五十三次は点数もさることながら、目を凝らして観賞するので時の経過もゆっくり。
助かったのは細部を拡大して解説してあったこと。
その細部拡大で精緻さがより一層よく解る。すごい!驚嘆!
庶民の豊かな表情が余すところなく表現されている。
今年は既に二度の富士山を崇める機会が有った。
年末年始の新幹線の車窓、それと23日の新東名高速を下ったとき、
富士山を拝むと計り知れない感動に誘われる。
出てくる地名もなつかしい。
今は何時間か走れば東海道をつきぬけてしまうが、
当時の人は宿場で泊をとりながら、実にゆっくりのたびだった。
だから目に入る景色は勿論、折々の人情にもこまごま触れながらのレベルの高い旅であったことだろうと、
想像しながら一点一点に目を凝らした。
スピードを信条とする現代の旅形に疑問さえ湧いてくる。
文化レベルはどちらが高いか?
そんなことを考えさせられた価値ある絵画展だった。
お膳から気になっていた一枚、それは「蒲田の梅園」(かまたのうめぞの)
蒲田は生誕地、昭和13年、そして16年は戦争が始まった.それ以前に12年には日中戦争が始まって、
既に物心ついた頃は、ドロ沼と化していた日本。
そうした中でも蒲田は下町工場も沢山有って、飛行機部品を作っていた工場も見た記憶。
しかし、広い屋敷と林、そこでトンボや蝉を追った。
そうした田園風景もちゃんと残っていた。
近くには多摩川、その河川敷や堤防で草摘みした記憶も残っている。
しかし、広重描く「蒲田の梅園」は江戸百景のひとつとなっているが、
そうした修景は全くの記憶が無い。
しかし、なぜか気持ちが吸い寄せられる一枚であった。
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もう一つ谷口ジロー展も併せて開かれているが、さーっと見ただけ。
5月の半ば場まで開催されているので、改めて見るつもり、
直感的ながら、余分なものを排した精緻さが魅力のような気がした。
これだけのマンガ世界が郷土出身の人に描かれたことに嬉しさを感じた。

昼メシ
付属のレストラン「ミュゼ」でランチする。
妻は「日替わり」、私は「デミグラスかけオムレツ」
妻が、どう?
ウーン、まずくは無いけど、ちょっとパンチが足りない。
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帰途、妻が足の痛みを訴えた。
どうやら右足の靴がきつくなったようだ。
一人急ぎ足で帰宅、車で迎えに行った。

それでも半ばまで到達して休んでいた。

そう言えばふと想い出した。
戦後間もない頃の歌「東京の花売り娘」の二番の歌詞

夢を見るよに 花籠抱いて
花を召しませ 召しませ花を
小首かしげりゃ
広重描く
月も新たな 春の宵
ああ 東京の花売娘

歌詞の意味不明さはさておき、子供の頃は替え歌で親しんだ。
花を召しませ、召しませ団子




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by tomiot3 | 2018-04-27 21:40 | よもやま・つれづれ | Trackback | Comments(0)